インドでユーロ決済停止の事態に...
インド準備銀行(中銀)のカーン副総裁は4日、ドイツ連銀がアジア決済同盟(ACU)を介したユーロ建て取引の決済に消極的であるために、インドはACUを通じたすべてのユーロ建て取引を停止せざるを得なくなったと明らかにした。
インド中銀のは先週、ACUを介したすべてのユーロ建て取引を停止している発表したが、理由は明らかにしていなかった。
この日退任する副総裁はロイターの取材に応じ、「今後、ACU当局者とACUに加盟する数カ国の中銀がドイツ連銀と協議する予定だ」と語った。
ACUにはインドの他に、バングラディッシュ、ブータン、モルジブ、ミャンマー、ネパール、パキスタン、スリランカが参加し、振替コストの節約などに役立てている。
先週のインドでのACU経由のユーロ取引停止は、アメリカによる制裁が全面解除されていないためドル建て取引ができないイランとの取引に、一部の欧州銀行が不安を募らせていることを示している。
インドは現在、対イラン取引のユーロ建て決済をACUシステム外で行っている。
カーン副総裁は、ACUは円など他の通貨を決済通貨に含めることも検討していると発言。