産業ソリューション事業、大幅改革へ!
ドイツ工業大手ティッセンクルップ<TKAG.DE>は4日、産業ソリューション事業で一段の改革を行う方針を発表した。
プラントエンジニアリング需要の低迷に加え、海軍向け造船部門が厳しい状況に置かれているため、同社は同事業の改革を進めている。
この事業はティッセンクルップの重工業ビジネスの中核であり、造船から採鉱技術、自動車エンジニアリングまで多岐にわたる。
しかし原油・原材料価格の低迷で顧客が大規模プロジェクトへの投資に消極的になっているほか、海軍向け造船部門は4月にオーストラリアでの400億ドル規模の受注合戦でライバルのフランス造船大手DCNSに敗れた。
同事業では建設業よりもサービス業の利幅が大きいため、同社はサービス業の売上高全体に占める比率を現在の13%から約3分の1に引き上げる方針を示した。
また、ドイツに偏っている従業員構成を、世界各地により均等に配分し、顧客により近づくため、世界中にプロジェクト管理拠点を3,4ヶ所設ける。
同事業のイエンツ・ミハエル・ベーグマン最高経営責任者(CEO)はエッセンの本社で記者団に対し、この改革がどれほどのコストや人員の削減を伴うかはまだ説明できていないとした上で、社は従業員代表と話し合っており、秋までに見直し案をまとめたいと語った。
本社:ドイツ・エッセン。鉄鋼・工業製品メーカー。