EU市場インフラ、「うまく対処」
欧州証券市場機構(ESMA)のマイヨール長官は29日、欧州連合(EU)離脱が決まった先週のイギリス国民投票について、EUの金融市場のインフラはその影響に「うまく対処できた」とし、当局が特別な措置をとる必要は生じなかったと評価した。
ロンドンのイベントで述べた。
国民投票の結果が判明した24日には、銀行株が急落し、ポンドも約30年ぶりの安値に沈むなど、市場では各種相場が大幅安となった。
マイヨール長官は「市場インフラはその影響にうまく対処でき、特別な措置をとる理由にはならなかった」と指摘。また、市場の役割は資産価値の調整であり、それを容認することが重要、との見方を示した。
同長官によると、ESMAと各国の規制当局は協議の結果、24日に空売り禁止などの措置を導入する必要性はないと判断したという。
*欧州証券市場機構(ESMA)
(European Securities and Markets Authority 略称:ESMA)
本部:フランス・パリ
欧州連合の専門機関の一つ。欧州連合における金融規制機関として機能するべく、
欧州証券規制当局委員会(CESR)を母体に2011年1月1日に設立された。