イギリス中銀、年内利下げ?
イギリスの欧州連合(EU)離脱の是非を問う国民投票で離脱が決定したことを受け、イングランド銀行(英中銀)による年内利下げの確率が高まっている。
英国債利回りが過去最低に達したほか、ポンドも約30年ぶりに安値を更新した。
こうした動きをうけ、カーニー英中銀総裁は、英中銀が通貨及び金融の安定確保に向けすべての必要な措置を講じると言明、数週間以内に追加的な政策行動を検討するとの考えを示した。
短期金利先物の2016-17年各限月は、14-39ティック上昇。
2016年9月限は14ティック高の99.57、2016年12月限は18ティック高の99.59。
ストラテジストによると、ポンド翌日金利加重平均(SONIA)フォワードには年内利下げの確率が完全に織り込まれた。
また、50%超の確率で、8月までに1回の利下げが実施されるとの見方も織り込んだ。
国民投票前は、年内利下げの確率は20-30%にとどまっていた。
英2年債利回り<GB2YT=RR>は0.223%と、2013年半ば以来の水準に低下。
10年債<GB10YT=RR>も過去最低の1.018%をつけた。
RIAキャピタル・マーケッツのストラテジスト、ニック・スタメンコビッチ氏は「国民投票の結果を受け投資家の間では衝撃が走った。イギリス経済やユーロ圏への政治・経済的影響をめぐる不透明性が高まったことで、リスク資産の売りが広がった」と語った。